毛利臣男(京都芸術劇場芸術監督・空間演出家) 榎本了壱(京都造形芸術大学教授情報デザイン学科長・クリエイティブディレクター) |
6月14日(木)18時開演 17時30分開場
実相寺昭雄 『無常』 1970年
アフタートーク:林海象(映画監督)
6月15日(金)18時開演 17時30分開場
大島渚 『儀式』 1971年
アフタートーク:佐藤真(ドキュメンタリー映画監督)
6月16日(土)14時開演 13時30分開場
黒木和雄 『竜馬暗殺』 1974年
アフタートーク:高橋伴明(映画監督)
6月17日(日)14時開演 13時30分開場
高林 陽一 『金閣寺』 1976年
アフタートーク:葛井欣士郎(映画演劇プロデューサー)
[同時開催]
6月13日(木)〜17日(日)10時〜18時
『ATGポスター 葛井欣士郎コレクション』展
京都芸術劇場 ホワイエ 入場無料
葛井欣士郎(映画演劇プロデューサー)
1960年代の新宿を背景に“激動の時代”を過ぎたATG映画。
そして、70年代“挫折を経て内省の時代”、監督達は東京を離れ、映画発祥の地・京都を背景に、その地のアルチザンと共に成熟した新しい映画を創り始めた。
毛利臣男(京都芸術劇場 芸術監督)
1960年代末〜70年代初頭、私がまだ学生の頃…、ダイナミックな時代の鼓動や息吹を生で感じたい思いから劇場に頻繁に通い、映画や演劇の虜になっていました。
当時、劇場は創造する人間の情熱で満ち溢れる世界でした。昨年に引き続き、2回目となる今回、京都を中心に製作された映画4作品を上映します。
私が当時感じた喜びと情熱を京都芸術劇場・春秋座で皆様と一緒にもう一度味わう事が出来たら幸せです。
映画上映作品
『無常』
| 1970年/35mm/モノクロ/スタンダード/146分 |
| 企画 |
葛井欣士郎 |
| 製作プロ |
実相寺プロ、ATG |
| 製作 |
淡豊明、実相寺昭雄 |
| 監督 |
実相寺昭雄 |
| 脚本 |
石堂淑朗 |
| 撮影 |
稲垣涌三、中掘正夫、大根田和美 |
| 音楽 |
冬木透 |
| 美術 |
池谷仙克 |
| 出演 |
田村亮、司美智子、山村弘三、河東けい、岡田英次、佐々木功、菅井きん、寺田農、小林昭ニ |
ウルトラマン等数々のテレビ名作を手がけた実相寺昭雄監督の劇場用長編第1作。
日本人の無常感をテーマに、日本的風土の中での近親相姦を通じて、人間の精神の原鉱を探ろうとした意欲作。無常とはなにか、罪とはなにかといった問いをエロチシズムで大胆な手法で描き、ATGの新しい貌を作り出した大ヒット作品。
1970年度ロカルノ国際映画祭グランプリ
『儀式』
| 1971年/35mm/カラー/ワイド/123分 |
| 製作プロ |
創造社、ATG |
| 製作 |
葛井欣士郎、山口卓治 |
| 監督 |
大島渚 |
| 脚本 |
田村孟、佐々木守、大島渚 |
| 撮影 |
成島東一郎 |
| 音楽 |
武満徹 |
| 美術 |
戸田重昌 |
| 出演 |
河原崎健三、賀来敦子、佐藤慶、乙羽信子、小山明子、小松方正、渡辺文雄、中村敦夫 |
創立十周年を記念して日本ATGが創造社と提携製作し、大島渚が戦後25年を総括する意味を込めて世に問うた野心作。
日本伝統そのものである冠婚葬祭という儀式を通して、名門桜田家に集まる複雑な血縁関係者が織りなす人間模様と、この一族を包んで流れていった歳月のなかに、混迷と動乱に満ちた昭和の時代と日本人の心情をさぐろうとするもの。敗戦後の日本を舞台に、家父長制度の中で生きることを強いられた若者たちの苦悩を描く傑作。
1971年度キネマ旬報日本映画作品賞、監督賞、脚本賞、男優賞
1971年度毎日映画コンクール脚本賞、音楽賞、録音賞
『竜馬暗殺』
| 1974年/35mm/モノクロ/スタンダード/118分 |
| 製作プロ |
映画同人社、ATG |
| 製作 |
黒田征太郎、富田幹雄、葛井欣士郎、宮川孝至 |
| 監督 |
黒木和雄 |
| 脚本 |
清水邦夫、田辺泰志 |
| 撮影 |
田村正穀 |
| 音楽 |
松村禎三 |
| 美術 |
山下宏 |
| 出演 |
原田芳雄、石橋蓮司、中川梨絵、松田優作、桃井かおり |
明治維新の志士・坂本竜馬の暗殺に至る3日間を新しい解釈で、彼の暗殺に至る最後の3日間を扱った異色の時代劇。
幕末という動乱期を背景に、暗殺された坂本竜馬の死をめぐって、その真実、その背後にある無名戦士たちの生と死、青春の栄光と孤独、繁栄と悲惨を描く。
奇妙な人間関係が織り成す青春模様は‘70年頃の学園紛争の新左翼の青年達の姿をも重ねあわさる秀作。
『金閣寺』
| 1976年/35mm/カラー/スタンダード/109分 |
| 企画 |
葛井欣士郎 |
| 製作プロ |
たかばやしよういちプロ、映像京都、ATG |
| 製作 |
高林輝雄、西岡善信 |
| 原作 |
三島由紀夫 |
| 監督・脚本 |
高林陽一 |
| 撮影 |
森田富士郎 |
| 美術 |
西岡善信 |
| 出演 |
篠田三郎、島村佳江、柴俊夫、加賀まり子、市原悦子 |
京都西陣生まれの、高林陽一によるATG映画二作品目。
三島由紀夫の同名小説を高林が脚色し監督した。市川崑監督「炎上」に次ぐ二度目の映画化。金閣寺を美の象徴として憧憬していた青年が、金閣寺の徒弟となってから、自らその金閣寺を焼失させるまでの心の屈折を描いた耽美的官能世界の色濃い作品。
金閣炎上と三島自決を見てしまった高林自身の青春を投影し市川昆版よりも、より空虚感の色合いが強い、ヒット作。