京都造形芸術大学 舞台芸術研究センターでは、主任研究員の田口章子(本学教授)を中心に上方和事研究会を立ち上げ、歌舞伎俳優の坂田藤十郎、中村翫雀、学習院大学名誉教授諏訪春雄、松竹株式会社脚本家今井豊茂らと共同研究をおこなっています。目的は上方和事の研究と元禄時代の藤十郎の和事の完全復活。二年目の今年は「元禄和事復元の道」というテーマでシンポジウムを開催し、研究成果を発表します。
現在おこなわれている上方和事は十八世紀以降の儀太夫狂言であって、それ以前の上方和事ではありません。十八世紀以降の上方和事も衰退の危機に瀕している現在、まず、十八世紀以前の上方和事の舞台をあきらかにすることからはじめようとスタートしました。
今回のシンポジウムでは、歌舞伎俳優の坂田藤十郎、狂言師の茂山忠三郎、上方舞の山村若ら実演者の協力を得て、舞台上で影響を受けたとおもわれる芸能との関係をさぐり、元禄和事の演技の間合を可能なかぎり再現します。公開シンポジウムの成果をふまえて、三年目となる来年には元禄の藤十郎歌舞伎を復元し、春秋座で上演実験を行なう予定です。
また、シンポジウムとともに、一連の企画として、坂田藤十郎の演劇運動の軌跡を映画化した記録映画「平成の坂田藤十郎〜大名跡に挑む、熱き魂の記録」の上映会と、「坂田藤十郎 近松座歌舞伎公演」をお届けします。
「坂田藤十郎」をキーワードに、映画、シンポジウム、歌舞伎公演の体験は、「上方文化」再発見のきっかけになることでしょう。
| パネリスト |
坂田 藤十郎(歌舞伎俳優) 山村 若(上方舞) |
茂山 忠三郎(狂言師) 諏訪 春雄(学習院大学名誉教授) |
| 司会 |
田口 章子(京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター 主任研究員) |