京都芸術劇場 春秋座 studio21

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公演情報

公演名

マルグリット・デュラス作
『苦悩』La Douleur
de Marguerite Duras
Mise en scène par Patrice Chéreau et Thierry Thieû Niang
avec Dominique Blanc

日時 2011年2月19日(土) 16:00開演 (15:30ホワイエ開場)
会場 京都芸術劇場 春秋座
料金 【全席自由/整理番号順入場】
一般     3500円
シニア    3200円
学生&ユース 2000円
※開演15分前から整理番号順にてご入場頂きます
※未就学児のご入場はご遠慮ください
※ユースは25歳以下、シニアは60歳以上
※シニア、学生&ユース席は身分証明書提示必用
予約・お申込み 2010年12月7日(火)10:00発売開始
□京都芸術劇場チケットセンター TEL:075-791-8240(平日10:00~17:00)
□京都芸術劇場オンラインチケットストア
チケット購入
電子チケットぴあ
 TEL:0570-02-9999(Pコード:409-261)
イープラス
 PC用購入ページ
*学生&ユース、京都芸術劇場友の会チケットは京都芸術劇場チケットセンター、劇場オンラインストアのみの取り扱い
友の会特典 先行発売 12月6日(月)10:00
京都芸術劇場友の会 3000円 ←500円お得!


入会はこちらから
主催・お問合せ 京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター
TEL:075-791-9207

演出:パトリス・シェロー、ティエリ・ティウ・ニアン
出演:ドミニク・ブラン
フランス語上演・日本語字幕

ポスト・パフォーマンス・トーク開催決定!

出演:ドミニク・ブラン、渡邊守章(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長)

制作によせて

先ずドミニク・ブランと共に仕事をしたい、何かを共有したい、そして、この「何か」が存在して欲しいという気持ちがありました。 この恐ろしいテクストと対峙したい、という欲望。レジスタンス、開放、強制収容所等々、もう一度思い出したいという欲望です。この時期は考えることが困難であり、人々は忘れ去っているからです。
そして、この信じ難い男の帰還、マルグリット・デュラスが別れ、愛し、待つことの恐ろしさを味わい、少なからず彼女の作品となった男。狂った希望。これらを全て観客に伝えること、謙虚なやり方で。

パトリス・シェローPatrice Chéreau

小説家、劇作家、映画作家等、多様な創作活動で知られるマルグリット・デュラスは、私生活の上では、特に第二次大戦中に、大きな苦悩を体験しています。すなわち、夫のロベール・アンテルムが、ユダヤ人であったために、強制収容所送りになり、危うく帰らざる人となるところでした。
『苦悩』は、デュラスの「戦争日記」とも言える苦悩と絶望と希望の錯綜するテクストであり、1945年春のフランス解放時にも、なお夫の生死が分からないという状況で書かれています。
二十世紀後半に、言葉の演劇とオペラの舞台で、世界的評価を得た演出家パトリス・シェローと、近年彼のよき協力者として知られるティエリ・ティウ・ニアンの二人が、共に敬愛する女優ドミニック・ブランの一人芝居として、デュラスの作品の中でも最も激しく深いこのテクストを、舞台に息づく作品に仕上げ、近年にない傑出した作品だと絶賛されています。
この三人が肉体化したデュラスのテクストの、沈黙、息、叫びは、従来のデュラス像を大きく変えることにもなるでしょう。

出演

Dominique Blanc ドミニク・ブラン

1959年生まれ。フロラン俳優学校でパトリス・シェローに注目され、シェロー演出のイプセン『ペール・ギュント』に出演して以降、シェロー作品には、映画、舞台ともに数々の作品に出演。舞台では、最新作の『苦悩』のほか、ジュネ作『屏風』、ラシーヌ作『フェードル』など。
その他、舞台では、リュック・ボンディ、ジャン=ピエール・ヴァンサン、アントワーヌ・ヴィテーズ、デボラ・ワーナーなど名だたる演出家たちの作品に出演、1999年イプセン作『人形の家』、2010年『苦悩』で、フランスの演劇賞「モリエール賞」最優秀女優賞を受賞。
映画では、クロード・シャブロル、クロード・ソテ、ルイ・マル、レジス・ヴァルニエ、ベルトラン・ブリエ、ミシェル・ピコリ、アモス・ギタイ等の作品に出演。2001年『Stand By』でフランス映画賞「セザール賞」最優秀女優賞、2008年には『L'autre』でヴェネツィア国際映画祭女優賞受賞。
代表作(映画)

演出

Patrice Chéreau パトリス・シェロー

1944年生まれ。両親が画家であり、幼少期から芸術に親しむ。22 歳の時、パリ郊外サルトルーヴィル市立劇場の監督に抜擢され、その後国立民衆劇場やナンテール・アマンディエ劇場の監督を勤め、そのオペラや舞台の演出は、常にヨーロッパ劇壇の話題となった。中でも1976 年、バイロイト祝祭劇場百年祭にて上演されたワーグナーの『ニーベルングの指環』では高い評価を得てその地位を確立。1994年に監督した映画『王妃マルゴ』(イザベル・アジャーニ、ダニエル・オートゥイユ他)によって大成功を収めた。2001 年に 『インティマシー/親密』 でベルリン国際映画祭金熊賞、2003 年には 『ソン・フレール/兄との約束』 で同銀熊賞を受賞。

Thierry Thieû Niang ティエリ・ティウ・ニアン

その作品はダンス、音楽、ヴィジュアルアート、哲学から文学へと多岐にわたり、主題は「身体の領土」もしくは「領土の身体」をしばしば取り扱っており、今シーズンは『Au Bois Dormant(眠れる森)』を作家マリー・デプレシャンおよびミュージシャン・バンジャマン・デュペと共に自閉症の青少年が作った作品を元に創作。
パトリス・シェローによるピエール・ギヨタの『Coma』の朗読をパリのオデオン座で演出。多くの才能豊かなアーティスト達と作品を作り上げ、『苦悩』ではシェローとともに演出に参加している。

関連企画

公開講座
デュラス × シェロー ということ

渡邊守章(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター所長)
2011年1月25日(火)18時~ 京都造形芸術大学 映像ホール
無料/要事前申込み
申込み先:京都芸術劇場 チケットセンター TEL:075-791-8240(平日10:00~17:00)

『苦悩』日本ツアー情報

東京公演:2月21日(月)22日(火)19時開演
会場:シアターXカイ
東京日仏学院主催 シアターXカイ提携 
お問合せ:東京日仏学院 TEL:03-5206-2500

静岡公演:3月4日(金)19:30開演
会場:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
お問合せ:財団法人静岡県舞台芸術センター:TEL 054-203-5730

劇評

・・・突然現れる命のともしび、究極の体験、死からよみがえろうとする生のエネルギーを、ドミニク・ブランが絶対的な存在感で見事に表現する。舞台上にはテーブルが一卓、椅子が数脚のみ。彼女は横を向いて座り、リンゴをむく。ひどくもどかしげに立ち上がり、綱渡りの如く何歩かを踏み出す。今にも足を踏み外しそうな危険と苦悩の中を一歩、また一歩、そしてその言葉は(もはやテキストではなく)今この瞬間に生み出された言葉のようである。これは偉大な芸術だ。

(Téléramaより抜粋)

「苦悩」をもっとよく理解するための3つのヒント

  1. 物語:パリ解放間近、マルグリット・デュラスは収容所に連れ去られた夫、ロベール・アンテルムの帰りを待っていた。彼女は恐れ、希望、失意で織りなされる感情の日々をノートに書きつけていく。
  2. テキスト:1985年出版となったこの「苦悩」を綴った2冊のノートをデュラスが見つけ出した時、彼女自身はそれを書いた覚えがまったくなかった。あまりにも“思考と感情のとてつもない混乱”に満ちた文章を前にショックを受け、“文学として出版するのは恥ずかしい”と思った、と語っている。
  3. ドミニク・ブラン:メイクなし、まったくの素の状態の顔に刻み込まれた表情、苦悶に満ちたシルエット、頭から足の先まで苦悩にとりつかれた女。すばらしい、の一言。

(L'Express Styles 2009年9月17日(木)より抜粋)

パトリス・シェロー:ドミニク・ブランと一緒に仕事をして29年になります。
ドミニク・ブラン:1980年、パリのクール・フロラン俳優養成学校のピエール・ロマンのクラス、最終学年の生徒の発表を見に、パトリスがやって来たのです。その後9月になって私の休暇中に彼がメッセージをくれました。もちろん冗談だと思いましたよ。
パトリス・シェロー:1990年に亡くなったピエール・ロマンは私の良き友人でした。その彼が私に、育てがいのある女優の卵がいるから見に来いと言ったのです。それがドミニクでした。以来、彼女と一緒にたくさんの芝居を創ってきました・・・

ドミニク・ブラン:・・・マルグリット・デュラス本人になりきる、というアプローチは決してしませんでした。難しかったのは、もともと朗読という形をとっていたものを芝居にする、ということでした。(パトリス・シェローと一緒に)テキストを読み、それに慣れてきていたものを、突然、一人芝居として演じなくてはならなくなって、もう何もわからなくなりました。自分がコンクリートの塊の前に立っている気がしました。パトリスに恋人を待つ女を思いつくままに演じてみてくれと言われました。私を見る彼のまなざしは私に希望を与えてくれました。太陽がいっぱいの日でした・・・。

(パリ・マッチより抜粋)

名前を見ただけでこれはすごい芝居だと感じる。テキスト:マルグリット・デュラス、出演:ドミニク・ブラン、演出:パトリス.・シェロー、ティエリー・ティウ・ニアン・・・ときたらただ事ですまないだろう。果たして、衝撃的な芝居である。燃え尽きても燃え尽きることのないエクリチュール、彼女の心の内、心臓の鼓動が聞こえてきそうな文章に心の奥底を揺さぶられる。戦後最も衝撃的な文学の一つであるこのテキストに取り組むには、卓越した人材が必要だった。まさにこの作品のために選ばれたアーティストたち。1998年のモリエール賞、2001年のセザール賞で最優秀主演女優賞を受賞したドミニク・ブラン。彼女がデュラスのこの作品と一体化し、テキストの奥に眠るさらなる宝石を探し求める・・・。
この作品に心奪われるのにデュラスのファンである必要はまったくない。『苦悩』は我々自身も知らない、心の未知の部分を強く揺さぶる作品なのだ。

(プレス紙より抜粋)

協力
東京日仏学院、SPAC-静岡県舞台芸術センター、日仏演劇協会、
アンスティチュフランセ/Institut Français
後援
関西日仏学館、関西日仏交流会館ヴィラ九条山、大阪日仏センター=アリアンス・フランセーズ
著作権代理
(株)フランス著作権事務所