舞台芸術研究センターの活動概要

年度毎に、上演実験と称する基調公演作品(研究の基点となる作品)を定めます。そこに内含され、あるいはそこから抽出される問題を、研究センターの掲げる研究項目のもとで有機的関係を結ぶよう構成しつつ、その実践的究明を行います。また、個々の上演実験をデジタル映像化し、これまで手つかずであった舞台芸術作品の様々な位相での構造分析を行い、デジタルテクノロジーの有効な使用法を開発し、作品研究方法の高度化を図ります。

1 学内劇場における上演実験(基調作品及び関連作品)の公演活動
  およびその映像作品化
2 公開シンポジウムの開催
3 研究報告書、定期刊行物の刊行
4 共同研究機関での公演・研究発表・公開セミナーの開催
5 研究成果の教育機能としての還元
6 京都大学コンソーシアムにおける成果の公開
7 学内映像ホールとの共同実験
8 WEB上での公開
2001年度研究計画概要

舞台芸術研究センター
2001年8月22日

総合テーマ

「舞台芸術の現在」

本プロジェクトの研究対象となる〈日本の舞台芸術〉の領域を、さまざまな上演を通して踏査するとともに、映像技術を用いた舞台作品を題材にして、今日のメディア社会のなかで舞台芸術の置かれた位相について考察する。また、劇場運営、作品制作のプロセスをめぐる具体的事例を参考に、舞台芸術の社会的役割に関する問題提起を試みる。


上演実験

1  能『邯鄲』(出演=観世榮夫ほか)
2  京舞『柱立』ほか(出演=井上八千代ほか)
3  演劇『更地』韓国版(作・演出=太田省吾)
4  ダンス『羽化の理由』(出演=岩下徹、山田せつ子)
5  ダンス『DOUBLE』(出演=山田せつ子、映像=伊藤高志)12月7日〜9日
6  ドラマ・リーディング(作=エマニュエル・ダルレほか、演出=川村毅、宮沢章夫)
  12月14日〜15日
7 演劇『ニッポン・ウォーズ』春秋座版/studio 21版(作・演出=川村毅)
  2002年2月9日〜11日


基調講演

  高谷史郎(ダムタイプ)「映像・身体・空間――複製技術時代の舞台芸術」11月末
 吉増剛造(詩人)「映像・身体・空間――言葉と映像のコラボレーション」時期未定


シンポジウム

 1「映像・身体・空間――ダンスと実験映像」上演実験5)に併催
 2「映像・身体・空間――劇場空間の構造と生成」上演実験7)に併催
 3「フランス演劇の現在」上演実験6)に併催

主なサブテーマ

○映像メディアを用いた舞台作品、〔上演実験5、7、および基調講演における一連の作品〕を通して、映像による新しい舞台空間の創造、また映像文化のなかでの身体のあり方などについて、多様な角度から研究を進める。同じ劇場(studio 21)で、さまざまな歴史やスタイルを持った舞台芸術作品を連続上演し〔1、2、3、4〕、劇場空間と上演作品の関係について考察する。

○ 本プロジェクトの実験・研究の中心的な場となる2つの劇場(春秋座・studio 21)を使って、同じ作品をそれぞれの空間に合わせたヴァージョンで上演することにより、2つの劇場空間の特性を確かめ、上演作品によって空間がどのように変化・生成するかを検証する〔7〕。

○ フランスを中心に現代演劇の状況を調査・研究し〔6〕、世界のなかの日本の演劇の位置付けや可能性を展望する。

○ 演劇テクストの翻訳の問題を、いくつかの例を通して考察する〔3、6〕
出版物、舞台芸術についての総合雑誌を刊行。2002年度から年3回刊行とする。2001年度中は、上演実験に合わせたパンフレットを随時刊行(11月末、1月末)。3月に、総合雑誌の0号もしくは1号を刊行。編集長=鴻英良

Published: October 1, 2001 Updated: Oct. 16, 2001
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