| 【シンポジウム】 |
| 「芸術と社会
―ピロクテーテス・プロジェクトをめぐって」 |
|
もはや人間は搾取の対象でさえなくなった。
いまや人間は排除の対象となった。 一ヴィヴィアンヌ・フォレステル
舞台芸術研究センターでは、国際的に活躍するアルゼンチンのアーティスト、エミリオ・ガルシア・ウェービとマリセル・アルバレスを招き、シンポジウム「芸術と社会−ピロクテーテス・プロジェクトをめぐって」を開催するはこびとなりました。
「ピロクテーテス・プロジェクト」とは、世界各地での展開が可能な、都市への介入(インターヴェンション)を促すプロジェクトです。ほとんど本物の人間と見まがうばかりの、数種の異なる素材(ラテックス、シリコン、布、髪の毛、等)で作られた等身大のスーパーリアルな人形を、都市の25の特定の場所−公共施設の入口、広場、歴史的建造物周辺、金融街の通り、駅、ショッピング・モールなど−に放置し、その事実に接したさまざまな立場の人々(通行人、警察など)の対応を映像で記録、それらの映像をもとに、一連のプロセスを通じて見えてくる現代社会の諸問題をめぐって討議を行うもので、すでにブエノスアイレス、ベルリン、ウィーンで実施されてきました。
ウェービとアルバレスの祖国アルゼンチンでは1990年代の後半から、世界的に連動する金融市場の影響を受けて経済が破綻。失業者が大量に発生し、街にホームレスが溢れるようになりました。こうした状況下において、社会的な無関心にさらされているホームレスたちの生、それをとりまく社会の倫理、法について考えるためにこの企画が生まれました。プロジェクト名は、腐った足から漂う悪臭のためにレムノス島に軟禁された、ギリシャ悲劇の英雄ピロクテーテスの名よりとられています。
2日間にわたる本シンポジウムでは、1日目に、すでに行われた「ピロクテーテス・プロジェクト」の映像をもとにアルゼンチンのアーティストが基調公演を行い、2日目には、1日目に聴衆として参加していた日本のアーティスト、キュレーター、社会学者がパネリストとして加わり、アートの社会性をめぐる新たな可能性について共同討議を行います。
|
|
| ■日時 |
: |
12月7日(水) 18:00(開場17:30)
基調講演「ピロクテーテス・プロジェクトとは何か?」
エミリオ・G・ウェービ、マリセル・アルバレス、鴻英良
12月8日(木) 18:00(開場17:30)
共同討議「芸術と社会、その関係性の再構築に向けて」
エミリオ・G・ウェービ、マリセル・アルバレス、高嶺格、田崎英明、尾崎信一郎、鴻英良
*両日とも日本語通訳あり。 |
| ■会場 |
: |
京都造形芸術大学 人間館地下1階 映像ホール |
| ■参加費 |
: |
無料(申込み制) |
| ■定員 |
: |
50名 |
| ■申し込み方法 |
: |
氏名、住所、連絡先(メールアドレス)、所属を明記し、e-mail、
FAXで申込むか、舞台芸術研究センター事務所に直接お越しください。 |
| ■お問い合わせ |
: |
京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内
舞台芸術研究センター
TEL:075−791−9437
FAX:075−791−9438
e-mail:tsakai@kuad.kyoto-art.ac.jp
http://www.k-pac.org/ |
■関連企画
| ピロクテーテス・プロジェクト(アルゼンチン)映像、写真および人形の展示 |
| 会 場: |
京都造形芸術大学 人間館1階 ラウンジ |
| 期 間: |
12月6日(火)〜9日(金) 10:00〜18:00(*最終日は10:00〜12:00) |
| . |
| ワークショップ(人形製作、その他)*日本語通訳あり |
| 期 日: |
12月6日(火) 17:30〜20:30 |
| 定 員: |
15名 |
| 講 師: |
エミリオ・G・ウェービ、マリセル・アルバレス |
| 会 場: |
京都造形芸術大学内 NB201教室 |
| 参加費: |
無料 |
| 申し込み方法: |
氏名、住所、連絡先(メールアドレス)、所属を明記し、e-mail、FAXで申込むか、
舞台芸術研究センター事務所に直接お越しください。
京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内 舞台芸術研究センター
TEL:075−791−9437 FAX:075−791−9438
e-mail:tsakai@kuad.kyoto-art.ac.jp
http://www.k-pac.org/
|
|
|
|
|
[シンポジウム・日本側パネリスト略歴]
高嶺格(たかみね・ただす)
1968年生まれ。国内外でパフォーマンスやビデオ、造形作品など、さまざまな形態の作品を発表している。最近作に『God Bless America』(03 ヴェネチアビエンナーレ)、『在日の恋人』(03 京都ビエンナーレ)、『Baby Insa-dong』(04 釜山ビエンナーレ)など。今年9月には伊丹市アイ・ホ−ルで、初の舞台作品『もっとダーウィン』の構成・演出を手がけた。
田崎英明(たざき・ひであき)
1960年生まれ。社会学。立命館大学大学院・先端総合学術研究科非常勤講師。主な著書に『ジェンダー/セクシュアリティ』(岩波書店、2000年)、共著に『歴史とは何か−出来事の声、暴力の記憶』(河出書房新社、98年)、論考に「無能な者たちの共同体」(『未来』連載1996-2001)など。
尾崎信一郎(おさき・しんいちろう)
1962年生まれ。京都国立近代美術館主任研究官。論文に「展覧会の政治学−ミニマル・アートをめぐる三つの展覧会」(『西洋美術研究』10号)、著書に『絵画論を超えて』(東信堂)、企画した展覧会に「Out Of Actions:Between Performance and the Object 1949-1979」(98、ロサンジェルス現代美術館ほか巡回)、「痕跡−戦後美術における身体と思考」(04、京都国立近代美術館)など。
鴻英良(おおとり・ひでなが)
1948年生まれ。演劇批評家。2002年から04年まで、ドイツ・ハンブルクにある工場施設を転用した劇場「カンプナーゲル」のサマー・フェスティヴァル、「ラオコオン演劇祭」の芸術監督を務める。主な著書に『二十世紀劇場−歴史としての芸術と世界』など。 |
|
| 【シンポジウム】 |
| 舞台芸術の社会性をめぐって
〜ミヒャエル・へルター氏を招いて〜 |
この度、舞台芸術研究センターでは、ドイツ・ベルリンよりミヒャエル・へルター氏を招き、舞台芸術の社会性をめぐるシンポジウムを開催いたします。
ここ数年、グローバリゼーション下で現代社会の構造が大きく揺れ動くなか、日本においても舞台芸術と社会の関係が変容し、新たな<公共性>を模索して、両者の間に場を設け、出会いを組織する役割に注目が集まっています。
へルター氏はドイツの公共劇場のドラマトゥルク(下記参照)として、1960年代にサミュエル・ベケットの演出を補佐した稀有な経験を持ち、70年代以降は、教会の病院施設を転用した芸術家会館「ベタニエン」の館長として、現代の諸芸術―ヴィジュアル・アート、演劇、ダンス、音楽、映画、文学―と社会をつなぐ役割を果たしてきました。なかでも、国際的なアーティスト・イン・レジデンスのネットワーク「Res
Artis」や、映画監督のアンドレイ・タルコフスキやテオ・アンゲロプロス、演出家のロバート・ウィルソンやハイナー・ミュラーなどを招いた「映画と演出のための国際演出セミナー」の活動は、ヨーロッパにおいて高い評価を得ています。
今回のシンポジウムでは、ヘルター氏の「芸術と社会」をめぐる歴史的な考察を軸に、劇場のドラマトゥルクやフェスティヴァル・ディレクターといった役割に焦点をあてて、彼らが現代をどのように認識し、社会に対して何を提起しようとしているのか、具体的な活動をもとにして討議を行いたいと思います。
*ドラマトゥルクとは
「文芸部員」とも訳されているが、主にプログラムや台本などの作成を担当する、ドイツの劇場に固有の職分。ブレヒトやハイナー・ミュラーのように、劇作家や演出家が育つ温床ともなっており、近年、世田谷パブリックシアターや東京国際芸術祭などで、その役割の可能性をめぐるシンポジウムが開催されている。
| [第一部] |
基調講演「芸術と社会」
講師:ミヒャエル・ヘルター(独語通訳:河合純枝) |
| [第二部] |
共同討議「ドラマトゥルクとフェスティヴァル・ディレクターの役割」
出席者:ミヒャエル・ヘルター、市村作知雄、鴻英良、太田省吾、八角聡仁 |
|
| ■日時 |
: |
11月6日(日) 午後2時(1時30分開場) |
| ■会場 |
: |
京都造形芸術大学内 人間館B1 映像ホール |
| ■参加費 |
: |
無料 |
| ■定員 |
: |
50名 |
| ■申込方法 |
: |
氏名、住所、連絡先(メールアドレス)、所属を明記し、e-mail、
FAXで申込むか、舞台芸術研究センター事務所に直接お越しください。 |
| ■お問い合わせ |
: |
京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内
舞台芸術研究センター
TEL:075−791−9434
FAX:075−791−9438
e-mail:tsakai@kuad.kyoto-art.ac.jp
http://www.k-pac.org/ |
|
[パネリスト略歴]
ミヒャエル・へルター(Michael Haerdter)
1934年ドイツ生まれ。哲学、演劇、美術を専門とする。劇場のドラマトゥルク、ベルリン芸術院秘書官をつとめた後、74年に芸術家会館ベタニエンを創設、99年退職まで館長。93年国際アーティスト・イン・レジデンスのネットワークRes
Artis 設立。現在、講演、執筆、キュレーターに専念。著作多数。ベケットとの作業については、『ベケット伝』(白水社)のなかでも触れられている。
市村作知雄(いちむら・さちお)
ダンスグループ山海塾の制作やパークタワーアートプログラム・ダンスシリーズのアドバイザーを経て、現在、東京国際芸術祭ディレクター、NPO法人アートネットワーク・ジャパン理事長、東京芸術大学音楽環境創造科助教授などを兼任。専門は、演劇・ダンスのプログラミング、ディレクション。東京豊島区で廃校となった旧朝日中学校の校舎を転用した「にしすがも創造舎」を拠点に活動中。
太田省吾(おおた・しょうご)
1939年生まれ。劇作家・演出家。京都造形芸術大学教授。舞台芸術研究センター芸術監督。代表作に『小町風伝』、『水の駅』、『更地』、『ヤジルシ―誘われて』など。著書に『飛翔と懸垂』、『裸形の劇場』、『舞台の水』など。1992年にへルター氏の招きでベタニエンに滞在し、のちに『砂の駅』として発表されることになった作品『WIND』の制作を行っている。
鴻英良(おおとり・ひでなが)
1948年生まれ。演劇批評家。2002年から04年まで、ドイツ・ハンブルクにある工場施設を転用した劇場「カンプナーゲル」のサマー・フェスティヴァル、「ラオコオン演劇祭」の芸術監督を務める。主な著書に『二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界』など。
八角聡仁(やすみ・あきひと)
1963年生まれ。批評家。舞台芸術論、映像論。京都造形芸術大学教授。編著に『荒木経惟の写真術』、『現代写真のリアリティ』など。
河合純枝(かわい・すみえ)
東京生まれ。カリフォルニア大学美術学部卒業。ギリシャとベルリンで教鞭をとった後、フリーのジャーナリスト、翻訳家に。翻訳『ブルーノ・タウト』(独訳)、著作『地下のベルリン』など。『BT 美術手帖』への寄稿多数。
|
|
| 【研究会】 |
| SANGEN
SPACE ―現代における伝統音楽の可能性 |
舞台芸術研究センターでは、上演実験シリーズvol.20「高田和子SANGEN
SPACE vol.4 帰ってきた『糸』」の上演にあわせ、研究会を開催いたします。
ここ数年、津軽三味線の吉田兄弟や尺八の藤原道山、雅楽の東儀秀樹など若手邦楽奏者が脚光を浴びるようになりましたが、三絃奏者・高田和子は、こうした若手が登場する以前の1980年代から、作曲家・高橋悠治との共同作業などを通じて、邦楽ニューウェイヴの先駆者として、現代における三絃の可能性を追及してきました。今回の研究会では、高田和子のこれまでの活動の集大成ともいえる「SANGEN
SPACE vol.1〜4」を総括するとともに、その活動をより広い視点からとらえなおします。
明治以降から現代にいたるまで日本の伝統音楽における創作活動は、何度かターニングポイントを迎えて来ました。五線譜の導入に始まり、音楽大学における邦楽科の設置、NHKによる邦楽技能者育成会の開催、国立劇場の設立など。こうしたいくつかの契機を経て、作曲家や演奏者の立場はいかに変化してきたのか、また新たな作品はどのようにして生まれてきたのでしょうか? これまでの経緯をふまえながら、演奏者、作曲家、学芸員の方々を招き、現代における伝統音楽、邦楽器の可能性について、様々な角度から検討します。 |
| 講師:オン・ケンセン(通訳:角田美知代) |
| ■出席者 |
: |
高田和子(三絃奏者)、野田雅巳(作曲家)、通崎睦美(マリンバ奏者)、藤井明子(愛知文化情報センター音楽担当学芸員) |
| ■日時 |
: |
5月30日(月) 午後6時(5時30分開場) |
| ■会場 |
: |
京都造形芸術大学内 人間館NA408 |
| ■定員 |
: |
30名 |
| ■申込方法 |
: |
氏名、住所、連絡先(メールアドレス)、所属を明記し、e-mail、FAXで申込むか、舞台芸術研究センター事務所に直接お越しください。 |
| ■お問い合わせ |
: |
都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内
舞台芸術研究センター
TEL:075-791-9437
FAX:075-791-9438
e-mail:tsakai@kuad.kyoto-art.ac.jp
http://www.k-pac.org/ |
|
[講師プロフィール]
高田和子(たかだ・かずこ)
三絃奏者。箏を中能島欣一と谷珠美に、三絃を杵屋正邦に師事。NHK邦楽技能者育成会18期首席修了。東京芸術大学大学院修了後、1983年より三絃リサイタルを重ねる。'99年和楽器プロジェクト「糸」を結成、代表となる。2000年東京芸術大学非常勤講師。最近はアジアのダンサーとのコラボレーション、即興系プレーヤーとの共演など、現代音楽の枠を越え、三絃と歌の可能性を追求している。 |
|
| 【研究会】 |
| ドキュ・パフォーマンスをめぐって |
この度、舞台芸術研究センターでは、シンガポールの演出家オン・ケンセンを招き、舞台芸術におけるドキュメント=記録の可能性に焦点をあてた研究会を開催いたします。
ここ数年、グローバリゼーション下で現代社会の構造が大きく揺れ動くなか、芸術の諸ジャンルにおいても、現実の矛盾や軋みに焦点をあてたドキュメンタリーという表現形態が、以前にもまして、大きな注目を集めるようになってきました。そこでは、何をいかに、というテーマ、手法の問題と同時に、誰がどのような視点から、という語り手の立場の問題が強く問われ、アート作品の倫理的な側面がとくにクローズアップされるようになっています。
オン・ケンセンは、活動初期から、シンガポール人としての自らのアイデンティティを問い、そのルーツをアジアの雑種文化に求め、舞台づくりに反映させてきましたが、2000年以降に新たに「ドキュ・パフォーマンス」(彼自身による造語)という手法を提唱。'01年の“Beyond
The Killing Fields”では、ポル・ポト派によるカンボジア文化人の大虐殺をテーマにとりあげ、生存者である宮廷舞踊のダンサーを主人公に虐殺の状況を舞台化、当事者自らが舞台上で出来事を語るというドキュメントスタイルで作品づくりを行い、大きな話題を呼びました。
今回の研究会では、この「ドキュ・パフォーマンス」における作品づくりのプロセスをたどりながら、その手法の是非や意味について考察し、現在、舞台のみならずアート作品に求められている表現のあり方を考えてみたいと思います。 |
| 講師:オン・ケンセン(通訳:角田美知代) |
| ■日時 |
: |
5月11日(水) 午後6時30分(6時15分開場) |
| ■会場 |
: |
京都造形芸術大学内 人間館NA408 |
| ■参加費 |
: |
無料 |
| ■定員 |
: |
30名 |
| ■申込方法 |
: |
氏名、住所、連絡先(メールアドレス)、所属を明記し、e-mail、FAXで申込むか、舞台芸術研究センター事務所に直接お越しください。 |
| ■お問い合わせ |
: |
京都市左京区北白川瓜生山2-116 京都造形芸術大学内
舞台芸術研究センター
TEL:075-791-9437
FAX:075-791-9438
e-mail:tsakai@kuad.kyoto-art.ac.jp
http://www.k-pac.org/ |
|
[講師プロフィール]
オン・ケンセン(Ong Keng Sen)
1963年シンガポール生まれ。演出家。アートのための異文化間共同研究「フライング・サーカス・プロジェクト」では小澤剛、大友良英、田中泯らと交流。作品に『リア』『シノワズリー』『サンダカン晩歌』など。'06年NYのキッチンでSummer
Institute芸術監督を務める予定。 |
|