Symposium&Study
最新情報
京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター 主催
映像インスタレーション&トーク

『魂戯れ』の記憶の記録 タイム・コラージュ
 この度、京都造形芸術大学舞台芸術研究センターでは、映像インスタレーション作品「『魂戯れ』の記憶の記録 タイム・コラージュ」の展示とオープニングトークを開催する運びとなりました。
 当センターでは、これまで「記録と記憶」をキーコンセプトに、京都芸術劇場で行われる主催公演の映像記録製作を通じて、舞台作品の記録の可能性を探ってきましたが、これは、一回性を特徴とする舞台芸術が、絵画、写真、ビデオなどの記録媒体を通じて再現されることの意味を考察し、その上であらためて、一回限りの観劇体験とその舞台の記憶にもっとも適した記録方法を模索する試みです。
 映像製作チームREM SKETCH による「『魂戯れ』の記憶の記録」タイム・コラージュは、時間軸に沿って再現が行われる一般的な映像記録と異なり、5台のビデオカメラで収録された『魂戯れ』(大駱駝艦、03年、春秋座)の舞台映像を一度解体して、絵巻物の「異時同景図」のように、各場面を一つの画像のなかに空間的に再構成した映像記録作品となっています。
 春秋座のホワイエに設置された高さ約6mの特殊スクリーンに乱舞する舞踏ダンサーたちの地獄絵(動画映像)は圧巻です。舞台芸術の記録をめぐる新たな可能性を探求した映像インスタレーションをどうぞお楽しみください。
[展示情報]
開催期間
2007年9月20日(木)〜28日(金) 11時〜18時
会場 京都芸術劇場 春秋座 ホワイエ
入場料 無料
[オープニングトークのお知らせ]
日時
2007年 9月20日(木)18時30分
会場 展示会場(京都芸術劇場 春秋座 ホワイエ)
出演 麿赤兒(大駱駝艦主宰、ダンサー、演出家)
木村隆志(REM SKETCH、映像作家)
八角聡仁(京都造形芸術大学教授、批評家)
森山直人(京都造形芸術大学准教授、演劇評論家)
参加費 無料
定員 50名(要申込)
お問い合わせ・お申込み 京都芸術劇場チケットセンター
tel: 075-791-8240 fax: 075-791-9438
e-mail: ticket@kuad.kyoto-art.ac.jp
主催 京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター
Kyoto Performing Arts Center
tel: 075-791-9437 fax: 075-791-9438
e-mail: info@k-pac.org
【プロフィール】
REM SKETCH
 京都を拠点に活動する映像製作チーム。2002年より舞台芸術研究センター主催の上演実験シリーズの映像記録を担当し、再現性を求めた記録方法ではなく、作品のコンテンツに合わせた多種多様な実験的手法で、舞台作品の記録とアーカイブの可能性を探究。「『魂戯れ』の記憶の記録」の特殊編集は、木村隆志・上峯敬・今尾日名子の3名によって製作された。また、ビデオプロジェクションなどの映像技術者として、特殊効果を用いた国内外の舞台芸術作品(フィリップ・ドゥクフレ『イリス』、noism04『black ice』など)にも多数参加している。
http://homepage2.nifty.com/remsketch/
大駱駝艦
 1972年創設。麿赤兒・主宰、その様式を天賦典式(この世に生まれ入ったことこそ、大いなる才能とする)と名付け、忘れられた「身振り・手振り」を採集・構築し、すでに60余りの作品を上演する。1982年舞踏カンパニーとしては、初のフランス、アメリカ公演を行い、鮮烈なインパクトを与え、広く「Butoh」を浸透させる。以降、9ケ国26都市において公演し、舞踏旋風を巻き起こしている。
http://www.dairakudakan.com/rakudaindex.html
<タイム・コラージュとは>
 映像製作チームREM SKETCH による「『魂戯れ』の記憶の記録」タイム・コラージュは、『魂戯れ』の舞台映像を一度解体して、絵巻物の「異時同景図」のように、各場面を一つの画像のなかに空間的にコラージュした映像記録作品です。
 舞台映像の解体――それは1時間30分の舞台のなかから、各場面のダンサーの身振りや表情を一人一人、一コマ一コマ背景から切り抜き、さらにその切り抜いた画像を再度つなぎ合わせることで、滑らかなダンサーの動きを再構築するという、途方もない作業によって実現されています。この作業を行うにあたっては、最先端の特殊な編集ソフトが用いられました。その作業工程はまるでアニメーションの製作現場のようでもあります。
 コラージュされた場面、時間を通じて、この世とあの世の間を彷徨う魂の戯れをスペクタクルな演出で描いた作品『魂戯れ』の世界を、鑑賞者は改めて体現することになるでしょう。
<平成18年度文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品>
 これまで、本作品は2006年5月にP-HOUSE(東京・六本木)で開催された国際ダンス映像祭で審査員特別賞を受賞し、ダンス作品の映像記録の可能性を切り開く作品として批評家の乗越たかお氏から高い評価を得たほか、昨年度の文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品に選ばれました。
 大阪のAD&A galleryでの展示(2007年3月)を経て、『魂戯れ』が上演された京都芸術劇場(春秋座ホワイエ)に「『魂戯れ』の記憶の記録 タイム・コラージュ」がいよいよ凱旋を果たします。
<作者の言葉>
 「魂戯れ」をビデオ編集するにあたっては、「人間の記憶のメカニズムをいかに視覚化できるか?」という大きな命題に取り組みました。上演された「魂戯れ」の記憶を辿ろうとすると、実際のシーンの流れは曖昧にしか憶えていない、その代わりにイメージの断片が無数にひしめいているような印象を持っていることに気づきました。カメラは正確に時系列を記録しているが、人の記憶は時系列を飛び越え、鮮烈なイメージの集積としてあるようです。しかし、毎回思い返すたびに違うシーンがバラバラに想起されるにもかかわらず、全体の印象は変わらずに、独自の世界感としての「魂戯れ」が思い出される。まるで、子供の頃によく見ていた巨大な地獄絵図のディテールが、次々にフラッシュバックする時のように・・・。すると突然、「魂戯れ」の舞台のすべての時間を曼陀羅のように配置した巨大壁画が、心に浮かびました。そこでREMSKETCHは、コラージュの手法を用いて徹底的に時間を分断し、「記憶された作品『魂戯れ』」として再編集することにしました。

(「魂戯れの記憶の記録」パンフレットより)

 
京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター
     〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2-116 tel.075-791-8240 fax.075-791-9438 e-mail info@k-pac.org
© Copyright 2001 Kyoto Performing Arts Center allright reserved