experiment
京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター上演実験シリーズvol.17
池田亮司 formula [ver. 2. 3]
現代における芸術表現の新たな可能性とは何か
―その問いかけに応える作品『formula』―
コンセプト・音楽 池田 亮司
照明デザイン 藤本 隆行
CG・映像編集 松川 昌平
映像(プロトタイプ・ヴァージョン) 高谷 史郎
CG(プロトタイプ・ヴァージョン) 泊 博雅

『formula [ver.1.0]』より
(撮影:菊池英二)
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『formula [ver.2.2]』より
(撮影:福永一夫)
■世界各都市を巡回してきた『formula』、最新版[ver.2.3]日本初演。
 京都造形芸術大学 舞台芸術研究センターでは、日本を代表するコンテンポラリー・エレクトロニック・ミュージックの作曲家・池田亮司の映像と音楽によるコンサート作品『formula[ver.2.3]』を京都芸術劇場studio21で上演します。
 『formula』は2000年に発表して以来、常にヴァージョン・アップしながら、ロンドン、アムステルダム、ジュネーブ、モントリオール、パリ、ローマなど世界各都市を巡回してきた池田亮司の代表作で、最新版[ver.2.3]は日本初演となります。

■繊細かつダイナミックなサウンドと、読解不可能な速度で疾走する圧倒的な映像。
 池田亮司は、マルチメディア・アート・グループ「ダムタイプ」の活動に参加した後、95年から国内外で精力的にコンサートやインスタレーションを発表しつづけています。コンピューターやデジタル・テクノロジーを使って、振動や周波など<音そのもの>に焦点をあてたその活動は、ジョン・ケージからスティーブ・ライヒにいたる実験音楽やノイズ音楽、テクノ・ミュージックの手法を批判的に再検証するもので、批評家からは「エクスペリメンタル・ミュージックの歴史を総括するような存在」(佐々木敦)として、驚きをもって迎えられました。
 本作品『formula』でも、パルス、サイン波、ホワイトノイズなど、ラディカルな独自の手法が最大限に駆使されており、繊細かつダイナミックなサウンドと、読解不可能な速度で疾走する圧倒的な映像がひとつになり、わたしたちを未体験の知覚領域へと誘います。

■思考停止に陥ったわたしたちを照射し、極限状態の体験を通じて、「生」のありかを探る試み。
 現代において、テクノロジーやメディアの急速な発達は、わたしたちの身体や空間に対する意識を日々変容させています。舞台芸術研究センターでは、その研究テーマのひとつとして現代の舞台芸術における「メディア」「テクノロジー」のあり方を探ってきました。本作品はそのひとつの可能性を示唆してくれるものであります。
 スクリーンに投射される洪水のような情報量の映像、目が眩むほどの閃光、可聴領域の限界を超える音楽、最先端のテクノロジーによって実現されるこの作品は、高度に情報化した社会のなかで思考停止に陥っているわたしたちを照射し、「(臨)死」にも通ずる極限状態の体験を通じて、あらためて「生」のありかを探る試みだといえるのではないでしょうか。

■ダムタイプの中心メンバーが集結。ラディカルで革新的な池田亮司の世界をサポート。
 90年代から世界の演劇フェスティヴァルを席巻している「ダムタイプ」。池田亮司は、作曲家として『S/N』『OR』『memorandum』『Voyage』といった作品に参加してきました。『formula』[prototype]では、池田のコンセプトのもと、藤本隆行(照明)、高谷史郎(映像)、泊博雅(CG)といったグループの中心メンバーが集結。音楽と映像と照明が一体となり、ダムタイプ作品をさらに先鋭化させたスピード感溢れる独自の世界を展開します(最新ヴァージョンでは松川昌平がCG・映像編集)。ダムタイプの活動拠点・京都で、はじめての池田作品の上演となります。

■W.フォーサイス、伊東豊雄、杉本博司――他ジャンルのアーティストからの熱い視線
 池田亮司の活動は他ジャンルのアーティストからも大きな注目を集めています。これまで振付家 ウィリアム・フォーサイス、現代写真家 杉本博司、建築家 伊東豊雄など数多くのアーティストとの間でコラボレーションが行われてきました。また、2001年には『matrix』で世界最大のマルチメディア・アート・フェスティヴァル「アルス・エレクトロニカ」音楽部門グランプリ(ゴールデン・ニカ賞)を受賞し、世界の最先端を行くアーティストとしての称号を得ています。

プロフィール
【Ryoji Ikeda / 池田亮司】
作曲家。ニューヨーク在住。
1990年にサウンド・アーティスト、またDJとして活動を開始。
94年より音響/作曲家としてマルチメディア・アート・グループ「ダムタイプ」の活動に参加。
95年からは、国内外で精力的にコンサートやインスタレーション、レコーディングを行い、アルバム『+/−』('96)、『0℃』('98)、『matrix』('00) 等は、最も革新的なコンテンポラリー・エレクトロニック・ミュージックとして批評家に迎えられた。
2000年には、ロンドンのミレニアム・ドームのためにサウンド・インスタレーション《matrix》、東京のNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)での「サウンド・アート−音というメディア」展のために《matrix(for an anechoic)》を制作。ロンドン、ヘイワード・ギャラリーで開催されたサウンド・アートの展覧会「Sonic Boom」への参加も果たす。
またソロ以外でも、科学的アプローチを試みるカールステン・ニコライとのプロジェクト「cyclo.」を活動開始。建築家伊東豊雄とのコラボレーション、東京銀座のメゾン・エルメスのグランドオープンでのインスタレーション、坂本龍一作品のリミックス、振付家ウィリアム・フォーサイス、ア−ティスト杉本博司とのコラボレーションなど、その活動は多岐にわたる。
世界最大のマルチメディア・アート・フェスティバル「アルス・エレクトロニカ」デジタル音楽部門において、グランプリにあたるゴールデン・ニカ賞を受賞('01)。
※池田亮司作品は以下のWebサイトで試聴できます。 http://www.brainwashed.com/ryoji/
【ダムタイプについて】
 1984年、京都市立芸術大学の学生を中心に、演劇、ダンス、映像、美術、音楽、デザイン、建築など異なる領域の出身者によって結成。それら多領域を横断的に統合したパフォーマンスやインスタレーションによって世界各地で公演、展示を行ない、現在国際的に評価を得ている日本を代表するアーティスト・グループです。
 1995年、彼らの代表作である『S/N』公演中にグループの中心的存在であった古橋悌二を亡くしてからも『OR』(1997)、『memorandum』(1999)、『Voyage』(2003)といった作品によって圧倒的なパフォーマンスを繰り広げています。

Review on formula
「池田のライブを経験したことのある者は誰しも、作品の中に惹きつけられる何かがあることに気づくだろう。池田が心と体にスリリングな衝撃を与えるにつれ、観客は溢れそうな音に浸かり、すばやく切り替わる映像に襲われる。大きなスクリーンには、ストロボ効果、脈打つ照準点、素早く動く垂直線、そして、ビデオモンタージュの閃光が投影される。音と映像と光の強い結びつきが、観客の耳目を一定のリズムの軌道へと引きずり込むのだ。」
−The wire on formula

「まさに催眠術のようにノ強力に身体に訴えかける出来事だ。それは、映像と音の反復が身体に与える影響を探り、振動するモノトーンの世界へと観客を強引に引きずり込む。」
−The Wire

「ねらい通りの音量が実現された時、池田の音楽は全感覚的な体験となり、純粋な情報は消失する。観るべきパフォーマーの不在にも関わらず、満員の聴衆は内臓まで響き渡るような音響に魅せられ、ただ座っているよりほかなかった。」
−David toop, Haunted Weather [Serpent's Tail, 2004

日時 2004年12月21日(火) [1]18:30  [2]20:00
2004年12月22日(水) [1]17:30  [2]19:00
※全4回 ※開場は各回、開演の20分前
会場 京都芸術劇場 studio21
料金
一般 前売2,500円 当日3,000円
学生&ユース(25歳以下) 前売2,000円 当日2,500円
*自由席(日時指定)
*学生&ユース券は学生証か年齢のわかるものをご提示下さい。
*未就学児童のご入場はお断りさせていただきます。
*本作品は強いストロボと重低音・高周波を使用いたしておりますので、
 心臓の弱い方やペースメーカーをご使用の方などはご遠慮下さい。
前売開始日 2004年10月20日(水)
チケット取扱 京都芸術劇場チケットセンター
 TEL 075-791-8240(平日10:00〜17:00)
電子チケットぴあ
 TEL 0570-02-9999/0570-02-9966(Pコード183−526)
主催 京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター
[お問い合わせ]
京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター 〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2−116
Tel.075-791-9437 Fax.075-791-9438 E-mail info@k-pac.org
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