京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター上演実験シリーズvol.10
世田谷パブリックシアター+京都造形芸術大学舞台芸術研究センター共同プロデュース作品
世田谷パブリックシアター芸術監督 野村萬斎 監修
現代能楽集I
AOI / KOMACHI
作・演出 川村毅
「現代能楽集」とは?
現代能楽集シリーズは、古典芸能出身の野村萬斎(世田谷パブリックシアター芸術監督)が、古典の知恵と洗練を、現代に還元し、現在の私たちの舞台創造に生き生きと活かしていきたいと考えた企画です。満を持しての第一回目の作品は、つねに実験精神に富んだ創作活動を続けて実績をあげ、海外からも注目を集めている川村毅の作・演出作品です。打ち合わせを重ねる中で、野村萬斎は川村毅に、能の『葵上』『卒都婆小町』をもとに『AOI』『KOMACHI』の劇作と演出を委嘱(二部構成)。三島由紀夫の「近代能楽集」が、昭和の時代に生まれた、能の優れた形での近代劇化だとすると、今回のねらいはそれを越えるような平成、あるいは二十一世紀という新時代にふさわしい「現代能楽集」を生み出すことにあります。
なお、『AOI』『KOMACHI』は、作・演出の川村毅と、『KOMACHI』映像プランの伊藤高志がともに教鞭を取る京都造形芸術大学の舞台芸術センターと、世田谷パブリックシアターの共同プロデュース作品です。
『AOI』『KOMACHI』
以上のような野村萬斎のコンセプトにもとづき、劇作家・演出家の川村毅は、第一部の『AOI』では謡曲『葵上』を二十一世紀の日本にふさわしい斬新な物語と文体をもった戯曲へと変換し、現代的な意匠の奥にひそむ日本の神話的な物語のありかを浮かび上がらせます。
第二部の『KOMACHI』では川村毅は、能の現代化のみならず、やはり野村萬斎のめざす伝統演劇の発想を生かした演劇の総合芸術化、すなわちさまざまな芸術の形式の融合に取り組みます。そこでは、俳優の演技のみならず、映像、舞踊などが重要な役割を果たすこととなります。『KOMACHI』の映像のディレクションは、伊藤高志(プロフィール参照)によります。
女の情念の世界をきっちりとテキストに描きこんだストレートプレイの『AOI』と、さまざまなジャンルのアーチストたちのコラボレーションによる『KOMACHI』。つねに時代に先んじて社会に鋭い視線を投げかけてきた劇作家・演出家 川村毅 が、ふたつの異なる能の名作に、それぞれまったく違った作劇でアプローチをして、能の精神を現世に立ち上らせます。新たな命を吹きこまれ、二十一世紀を生きる私たちの演劇として「現代」によみがえる『AOI』『KOMACHI』にご期待ください。
川村毅は
作・演出の川村毅は、次のように語っています。
「野村萬斎氏よりこの企画を知らされたとき、私は心底おもしろいと思い、すぐに承諾しました。日本の古典の方法をすでに海外の演出家、劇作家は様々な形で利用し、独自の演劇言語を築いています。日本の私達も負けてはいられません。東京発信の、古典の方法を視座に入れた、実験性にあふれかつ娯楽性に富んだ現代演劇をこしらえたいと思っています。古典とは実は一周遅れの前衛という気もしなくはありません」。
アーチスト・プロフィール
川村 毅
かわむら・たけし(劇作家・演出家)
1959年東京生まれ。80年、明治大学の学生を中心に劇団「第三エロチカ」を創立、02年、創作の幅を拡げる為「ティーファクトリー」を設立、劇作・演出を行う。85年度、岸田國士戯曲賞を『新宿八犬伝 第一巻 -犬の誕生-』にて受賞。96年、ACC日米芸術プログラムによりNY滞在。98年、ニューヨーク大学客員演出家として招かれ、オーディションメンバーにより三島由紀夫作「近代能楽集-卒塔婆小町・弱法師-」英語版を演出。00年、世田谷パブリックシアター提携公演『わらの心臓』作・演出。03年、世田谷パブリックシアター・ドラマリーディング、P.P.パゾリーニ作『オルジァ』演出。世田谷パブリックシアター・国際交流基金主催「アジア現代演劇プロジェクト」日本代表メンバー。00年初演、作・演出作品『ハムレットクローン Hamlet Clone』仏訳版を02年、パリにてラヴォ−ダン演出により、英訳版をメルボルンにて自身の演出によりリーディング公演を行った。本年には改作・東京公演を経て、9月Laokoon カンプナ−ゲル・サマーフェスティバル(ハンブルグ)に招聘。
堀尾幸男
ほりお・ゆきお(美術)
広島県出身。武蔵野美術大学在学中に旧西ドイツ、ベルリン造形大学に留学、ヴィリー・シュミット氏に師事。主な作品に『キル』『Right Eye』『パンドラの鐘』『カノン』『オイル』『オケピ!』『紙屋町さくらホテル』『ブッダ』『夜への長い旅路』『欲望という名の電車』『ロミオとジュリエット』『リトルナイトミュージック』『リア王』『阿修羅城の瞳』『アテルイ』『おかしな二人』『まちがいの狂言』など。96年と97年に二度の読売演劇大賞最優秀スタッフ賞、00年に第34回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。
伊藤高志
いとう・たかし(映像)
九州芸術工科大学画像設計学科卒業。在学中映像作家の松本俊夫に師事し、実験映画を学び本格的に映画制作を開始。処女作『SPACY』(1981)から今日に至るまで、視覚の実験を通して得られる夢幻的世界の追求をテーマとして創作を続けている。個人映画の制作と平行し、林海象や如月小春、森村泰昌、山田せつ子、伊藤キムといった他ジャンルのアーチストとのコラボレーションも数多く手掛けている。京都造形芸術大学教授。
島 猛
しま・たけし(音響)
波瀬満子のことばあそびの会公演『アラマ先生』でオペレーションデビュー。黒テントの公演に参加し、音響プランを多く手がけるようになる。近年音響プランをよく手がける劇団には、ラッパ屋、燐光群などがある。ここ数年はイデビアンクルーはじめダンス公演にも意欲的に関わる。最近の作品には、黒テント『絶対飛行機』、燐光群『ララミー・プロジェクト』、結城座『はりねずみのハンス』、シティボーイズ『NOTA』など。
半田悦子
はんだ・えつこ(衣裳)
東京造形大学テキスタイルデザイン科卒業。 オペラ、演劇、バレエ等の衣裳デザインを多数手がける。 第26回伊藤熹朔賞大賞を受賞。 オペラ『沈黙』(新国立劇場)、『魔笛』(横浜シティオペラ)、『バレエ・ドラゴンクエスト』(スターダンサーズバレエ団)、『フユヒコ』(青年座)、『ノイズ・オフ』(ホリプロ)、『南半球の渦』(TIF)、『アメリカ』(MODE)等。
AOI
麻実れい
(六条)
1970年、宝塚歌劇団入団。雪組トップスターとなる。85年退団後は、ミュージカル『シカゴ』のヴェルマ・ケリーを皮切りに、『マクベス』『危険な関係』『メアリー・スチュアート』『ハムレット』『蜘蛛女のキス』『リトルナイトミュージック』『二十世紀』『サラ』『くしゃみ』『オイディプス王』『桜の園』などミュージカルからストレートプレイまで幅広いジャンルの舞台を中心に活躍している。また、映画『十五才―学校IV―』で映画初出演。読売演劇大賞最優秀女優賞、紀伊國屋演劇賞、毎日芸術賞など受賞多数。
森ほさち
(葵)
1994年、宝塚歌劇団入団。宝塚史上最短で娘役トップになる。2年後に退団。退団後は、舞台、テレビ、CMに活躍。主な舞台作品には『あいだの島』(世田谷パブリックシアター。01年)、『かもめ』のニーナ(シアターコクーン。99年)、北区つかこうへい劇団『熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン 愛の重量挙げ編』ヒロイン役(03年)などがある。現在、テレビ朝日系『はぐれ刑事純情派』レギュラー出演中。
長谷川博己
(光)
2002年、『BENT』(tpt)で初舞台を踏んだばかりの文学座の期待の新人。『ゴロヴリョフ家の人々』(新国立劇場。03年6―7月)では、次男を演じた。
蟹江一平
(徹)
1998年青年座入団。以降、『四谷怪談』『ブンナよ木からおりてこい』『明治の棺』『悔しい女』『乳房』など、多数の青年座作品に出演。新国立劇場製作『贋作・桜の森の満開の下』『その河をこえて、五月』『涙の谷、銀河の丘』にも出演。テレビ、映画出演も多い。映画俳優・蟹江敬三氏の子息でもある。
KOMACHI
手塚とおる
(映画監督)
1983年、『黒いチューリップ』(唐十郎作・蜷川幸雄演出)でデビュー。86年から劇団健康に参加。92年の解散まで全作品に出演。93年、シリーウォークプロデュース『お茶と同情』で初の作・演出をする。その後、ナイロン100℃、野田地図、大人計画、劇団☆新感線、燐光群などの舞台に客演し、現在、舞台、映画などで活躍。主な舞台出演作品には、『ブッダ』『西遊記』『少年H』『天皇と接吻』『カノン』『ヴァンプ・ショウ』『野獣郎見参』『阿部定と睦夫』『マッチ売りの少女』『時間ト部屋』など。
福士惠二
(老人)
1978年、寺山修司率いる演劇実験室「天井桟敷」に参加。以降、83年の解散まで主要メンバーとして活躍。主な出演作品は『奴婢訓』『身毒丸』『観客席』『レミング』など。天井桟敷解散後は、みずからのカンパニー、バジ・ワーク・シアターで、作・演出を行う。91年、東京グローブ座の『リア王』の道化役として、ロンドン及びストラッドフォード公演に参加。世田谷パブリックシアターには、『アメリカ』(松本修演出)に続く出演となる。
笠井叡
(老人)
舞踏家。1960年代、故土方巽、大野一雄とともに舞踏の創生期を築く。71年より天使館を主宰、多くのソロ作品を発表しつつ、優れたダンサーを輩出。79年オイリュトミー及びR.シュタイナー哲学研究のため6年間ドイツに留学。帰国後は精力的にオイリュトミー公演を行う。94年『セラフィータ』でダンスの舞台活動を再開。96年の北南米ツアーでは「舞踏のニジンスキー」と絶賛される。97年頃から木佐貫邦子とのコラボレーションを始め、振付家として多くの作品を発表。『トリスタンとイゾルデ』『花粉革命』『銀河計画』など。
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日時
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2003年12月6日(土)14:00/19:00、7日(日)14:00
※開場は開演の30分前 ※12月6日(土)2:00pmの回終了後、アフタートークを開催します。
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会場
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京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)075-791-8240
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料金
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[一般]前売3,500円 当日4,000円
[学生&ユース(25歳以下)]前売2,500円 当日3,000円
※学生か年齢のわかるものをご提示ください
※全指定席
※未就学児童のご入場はお断りします
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前売開始
10月6日(月)
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前売取扱
=
チケットぴあ 0570-02-9966(Pコード412-756)、0570-02-9999
舞台芸術研究センター 075-791-8240
[主催・お問い合わせ]
京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター 〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山2−116
Tel.075-791-8240 Fax.075-791-9438 E-mail
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■東京公演■
【会期】2003年11月14日(金)―11月30日(日)
【会場】シアタートラム
【前売開始】2003年9月7日(日)
【お問合せ】世田谷パブリックシアター 03-5432-1526
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
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