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[演目]
義太夫「堀川猿廻しの段」(『近頃河原の達引』)
[出演]
浄瑠璃 / 竹本綱大夫(人間国宝)・豊竹呂勢大夫
三味線 / 鶴澤清治(人間国宝)・鶴澤清二郎・鶴澤清志郎
義太夫節は江戸時代に人形と結びつきながら人形浄瑠璃(文楽)の劇音楽として発展してきました。今回は、語り物としての義太夫節に注目し、太夫と三味線の演奏による素浄瑠璃をお楽しみいただきます。演目は京都を舞台にした『近頃河原の達引』より、通称「堀川」といわれ「お俊伝兵衛 堀川猿廻しの段」。
日本芸能史をたずねると、語り物とは本来、太夫が神にかわって世の中のことわりを説くという性格を持っており、太夫の語りだすことばには特別な力があります。伝承とともに創造をくわえてきた義太夫節。物語中のあらゆる登場人物のせりふや心情、ト書きや背景までもひとりで語りわける太夫。劇的要素を持つ音で物語を支える太棹三味線。素浄瑠璃を体験することで、あらためて義太夫節リアルの世界を探りたいと思います。 (京都造形芸術大学 芸術学部教授 舞台芸術研究センター主任研究員 田口章子)
<あらすじ>
祇園町の遊女お俊は井筒屋伝兵衛と相愛の仲。横恋慕の武士を殺してしまったことでおたずね者になった伝兵衛に殉ずるため、死のうと覚悟している。堀川に暮らす老母や兄の与次郎はお俊を伝兵衛と別れさせようと考えていた。ひとりで死ぬ覚悟の伝兵衛。「そりゃ聞こえませぬ伝兵衛さん」と泣きくどくお俊。愛の深さを知った母は苦悩の末、心中することを許す。兄の与次郎は悲しい門出を猿廻しで祝ってやる。ふたりは聖護院の森へと落ちていく。 |
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